【次の一手|プロの実戦】問題04ー雁木の中盤戦
プロ棋士の実戦棋譜から、これは凄い!と感じた一手や、覚えておくと棋力向上に繋がりそうな手筋などを、「次の一手」の問題形式で紹介します。問題を解いて棋力アップを目指してください。
今回は以下の棋戦からの紹介です。
▲伊藤真吾五段 △千田翔太六段 第26期 銀河戦 本戦Cブロック 7回戦 より
【問題図:▲1八飛 まで】
雁木の中盤戦です。激しい攻め合いが続く中、いま先手が香取りを受けて▲1八飛と寄った局面です。後手は持ち駒が無く、すぐに攻めるのは難しそうです。先手の攻めを催促しつつ駒の入手を計りたいところ。
先手の狙いを防ぎつつ、駒の入手をめざす一手を考えてみてください。
(正解は下にスクロールするとあります)
正解は▽3五歩です。
【正解図:▽3五歩 まで】
問題図でヒントをかなり記載したので回答できた方も多かったかもしれません。先手の狙いである▲4四歩を受けながら、桂取りを狙う▽3五歩が正解手となります。
現在、後手には▽7六歩や▽6四桂など、攻めの拠点は存在しますが、決定打となる攻め駒が不足しています。そこで▽3五歩から桂取りを狙います。桂が取得できれば▽8五桂が非常に厳しい手となります。
正解手の▽3五歩は、先手の狙いである▲4四歩に対する受けにもなっています。(▽3四銀と逃げるスペースを作っている)
地味に見えるかもしれませんが、参考になる千田六段の受けの好手だったと思います。
いかがでしたでしょうか?問題の感想などございましたら、コメントをいただければ幸いです。
もし良ければ、以下の問題にも続けてチャレンジしてみてください!