【次の一手|プロの実戦】問題30ー中飛車の終盤戦
プロ棋士の実戦棋譜から、これは凄い!と感じた一手や、覚えておくと棋力向上に繋がりそうな手筋などを、「次の一手」の問題形式で紹介します。問題を解いて棋力アップを目指してください。
今回は以下の棋戦からの紹介です。
▲戸辺 誠七段 △畠山 鎮七段 第76期順位戦B級2組11回戦 より
【問題図:▲3八銀 まで】
中飛車の終盤戦で、後手の手番です。ここで三手一組のお洒落な寄せがあります。
(正解は以下にスクロールするとあります)
正解手順は▽3六桂▲3七玉▽4八桂成です
【正解図:▽4八桂成 まで】
▽3六桂は普通の手ですが、その後すぐに4八桂成と捨ててしまうのが、なんともお洒落な手順です。▲同玉はもちろん▽5八金で王手飛車取りをかける狙いです。
実戦は正解図以下、▲3四桂▽4一金▲5四歩▽3八成桂▲同玉▽3七歩▲同桂▽3六銀(図1)と進行します。
【図1:▽3六銀 まで】
先手は▲3四桂と攻め合いますが、最終手▽3六銀が先手玉を上部から押さえる寄せの好手でした。図1以下は▲2七銀に▽5四馬が決め手です。(図2)
【図2:▽5四馬 まで】
金取りになっている5四の歩を払いつつ、馬を攻めに効かせて、さらには8一の龍取りになるという、味の良すぎる馬引きで勝負ありです。
いかがでしたでしょうか?問題の感想などございましたら、コメントをいただければ幸いです。
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