【次の一手|プロの実戦】問題36ー向かい飛車の中盤戦
プロ棋士の実戦棋譜から、これは凄い!と感じた一手や、覚えておくと棋力向上に繋がりそうな手筋などを、「次の一手」の問題形式で紹介します。問題を解いて棋力アップを目指してください。
今回は以下の棋戦からの紹介です。
▲田村康介七段 △黒沢怜生五段 第26期 銀河戦 本戦Hブロック 7回戦 より
【問題図:▽6四金 まで】
いま後手が▽6四金とあがったところです。先手の角は行き場がありません。当然タダで取られるわけにはいきませんが、先手はどう指しますか。
(正解は以下にスクロールするとあります)
正解は▲6六飛です
【正解図:▲6六飛 まで】
▲6六飛とし、角に紐をつけるのが正解です。角に紐をつけただけではなく、次に▲4三角成▽同銀▲6四飛(参考図1)という強襲手順を狙っています。
【参考図1:▲6四飛 まで】
実戦では上記の狙いを防ぐために▽5三銀上と受けます。(図1)
【図1:▽5三銀上 まで】
ちなみに、問題図から角に紐をつける手としては▲6六歩もありますが、次に先手からの狙いがないため、▽7三桂(参考図2)と、桂で角を狙われて先手が劣勢になってしまいます。
【参考図2:▽7三桂 まで】
正解手の▲6六飛であれば、▽7三桂に対しても先述の▲4三角成から強襲が可能です。単に受けただけでなく、次の強襲を狙いにした▲6六飛が正解手でした。
いかがでしたでしょうか?問題の感想などございましたら、コメントをいただければ幸いです。
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