【次の一手|プロの実戦】問題52-四間飛車の終盤戦
プロ棋士の実戦棋譜から、これは凄い!と感じた一手や、覚えておくと棋力向上に繋がりそうな手筋などを、「次の一手」の問題形式で紹介します。問題を解いて棋力アップを目指してください。
今回は以下の棋戦からの紹介です。
▲三浦弘行九段 △大橋貴洸四段 第68回NHK杯テレビ将棋トーナメント 1回戦 第4局 より
【問題図:▲5三香成 まで】
いま先手が▲5三香成と攻めこんだところです。ここで後手には勝ちを引き寄せる三手一組の好手順がありました。
(正解は下にスクロールするとあります)
正解手順は▽9七香▲8九玉▽5三金です
【正解図:▽5三金 まで】
正解図から仮に▲同角成であれば、▽9九飛▲同銀▽同香成▲同玉▽9七香(参考図1)と進みます。
【参考図1:▽9七香 まで】
参考図1以下は、9八の地点に何を受けても▽9八香成~▽9七歩成~▽9八銀で詰んでしまいます。入手した▽5三金で香を入手した手が詰めろになっていたのです。
ちなみに、▽9七香を入れずに単に▽5三金の場合でも後手有望ですが、▲7三銀▽6一玉▲8九玉(参考図2)という粘りの変化を先手に与えるので、先に▽9七香を入れておいたほうが無難です。
【参考図2:▲8九玉 まで】
実戦は正解図以下▲7三金から後手玉を詰ましに行きましたが、わずかに詰まず後手の勝利となりました。
いかがでしたでしょうか?問題の感想などございましたら、コメントをいただければ幸いです。
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