【次の一手|プロの実戦】問題59-角換わりの中盤戦
プロ棋士の実戦棋譜から、これは凄い!と感じた一手や、覚えておくと棋力向上に繋がりそうな手筋などを、「次の一手」の問題形式で紹介します。問題を解いて棋力アップを目指してください。
今回は以下の棋戦からの紹介です。
▲糸谷哲郎八段 △阿部健治郎七段 第31期竜王戦1組出場者決定戦 より
【問題図:▽7四歩 まで】
いま後手が▽7四歩と突いたところです。角筋で9一の香を守りながら先手玉を攻める味の良い突き出しです。ここで先手はどう指すのが良いでしょうか。次の一手を考えてみてください。
(正解は下にスクロールするとあります)
正解は▲9一成銀です
【正解図:▲9一成銀 まで】
紐がついたばかりの香を堂々と取る▲9一成銀が正解手です。これに対して▽同角は▲8五香と打ち、後手の飛車が捕まってしまいます。(参考図1)
【参考図1:▲8五香 まで】
実戦は正解図より、▽7五歩として飛車を横に逃げれるようにしましたが、▲5六香と進みます。(図1)
【図1:▲5六香 まで】
後手の陣形は角換わりにおいて頻出する矢倉+腰掛銀の構えですが、腰掛銀(▽5四銀)が攻防に効いている要の駒で、これを取ることができれば攻略の糸口を掴みやすくなります。
香を入手して▲5六香が相手の要の駒を剥がす好手順で、先手が優勢を拡大しました。
いかがでしたでしょうか?問題の感想などございましたら、コメントをいただければ幸いです。
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