【次の一手|プロの実戦】問題60-四間飛車の中盤戦
プロ棋士の実戦棋譜から、これは凄い!と感じた一手や、覚えておくと棋力向上に繋がりそうな手筋などを、「次の一手」の問題形式で紹介します。問題を解いて棋力アップを目指してください。
今回は以下の棋戦からの紹介です。
▲八代 弥六段 △佐々木 慎六段 第31期竜王戦4組ランキング戦 より
【問題図:▽8五桂 まで】
いま後手が▽8五桂と跳ねたところです。先手は次の1手をどう指しますか。
(正解は下にスクロールするとあります)
正解は▲8六歩です
【正解図:▲8六歩 まで】
正解は▲8六歩で、後手の▽7七歩成を催促する手でした。以下▽7七歩成▲同桂▽同歩成▲同玉と進んだ局面は、後手の手駒の桂をすぐに生かす厳しい攻めがありません。そうしておいてから▲4三歩成を楽しみにするのが手堅い方針となります。(図1)
【図1:▲同玉 まで】
問題図で▲8六歩に代えて▲4三歩成とするのは、▽7七桂打が厳しい攻めになります。(参考図1)
【参考図1:▽7七桂打 まで】
この展開は双方に陣形差があり、後手に確実な攻めがあるため先手が勝ちにくい展開です。具体的には▲4二とに対して▽2七歩成(参考図2)が好手です。(すぐに▽8九桂成は▲同飛で攻めが細い)
【参考図2:▽2七歩成 まで】
次に後手は▽2八と▲7九飛(同飛は▽8九桂成が厳しい)▽1九とで香を入手し、▽7三香と攻め駒を足すような攻めがあり、後手の攻めは切れません。
1度▲8六歩として後手の攻めを緩和しておくのが手堅い指し方でした。
いかがでしたでしょうか?
問題の感想などございましたら、コメントをいただければ幸いです。
もしよければ、以下の問題にもチャレンジしてみてください!