大人からの将棋上達ブログ

成人後に将棋を本格的に始め、24で六段になった将棋指しの

【次の一手|プロの実戦】問題84-角換わりの終盤戦

プロ棋士の実戦棋譜から、これは凄い!と感じた一手や、覚えておくと棋力向上に繋がりそうな手筋などを、「次の一手」の問題形式で紹介します。問題を解いて棋力アップを目指してください。

今回は以下の棋戦からの紹介です。

▲広瀬章人八段 △豊島将之八段 第31期竜王戦1組ランキング戦 決勝 より

 

【問題図:▽5三玉 まで】

▲4四歩の王手に対し、いま後手が▽5三玉と逃げたところです。手番を握った先手は一気に後手玉に迫りたいところです。次の一手を考えてみてください。

 (正解は下にスクロールするとあります)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                    

正解は▲5四銀です

【正解図:▲5四銀 まで】

▲5四銀と打つ手が好手です。正解図以下▽同玉は、▲4五角▽4四玉▲8一角成と進み、飛車を取って先手が優勢です。(参考図1)

【参考図1:▲8一角成 まで】

参考図1から▽4八飛と打たれても、▲5八桂と受けておけば問題ありません。対右玉などで後手の飛車が8一にいる時に、飛車の斜めのラインに相手玉を呼ぶ攻めはよく出てくるので、覚えておくと良いと思います。

実戦は正解図以下、▽4四玉として先述の王手飛車の筋を避けますが、▲4五金▽3三玉▲4四角▽3二玉▲6二角成▽3八飛▲5八桂▽4七銀と進行しました。(図1)

【図1:▽4七銀 まで】

▽4四玉と逃げる手に対しては▲4四角から王手金取りをかける手順があり、先手優勢となりました。手番を握った後手は▽3八飛~▽4七銀と攻めていきます。実戦は図1以下▲4九金と受けましたが、ここでは後手玉に即詰みがあったようなので手順を紹介します。

                  

図1以下▲4三銀成と捨てる手がありました。(参考図2)

【参考図2:▲4三銀成 まで】

参考図2以下▽同玉だと、▲4四馬▽3二玉▲5四角▽4一玉▲4二歩▽5一玉▲6二金▽4二玉▲4三馬▽3一玉▲2一馬▽4一玉▲5三桂▽4二玉▲4三角成までの詰みです。(参考図3)

【参考図3:4三角成 まで】

また参考図2以下▽2二玉は、▲4四馬と引いた時に▽3三金と受けるしかありません。以下は▲同成銀▽同桂▲同馬▽同玉▲4四角▽4三玉▲5三金▽3二玉▲3三金以下の詰みです。(参考図4)

【参考図4:▲3三金 まで】

参考図4以下は▽3一玉▲4二金左▽2一玉▲2二金までの詰みです。 

 

いかがでしたでしょうか?問題の感想などございましたら、コメントをいただければ幸いです。

もしよければ、以下の問題にもチャレンジしてみてください!