将棋上達を目指す人のためのブログ

20代になってから勉強を始めて、将棋倶楽部24で六段になった将棋指しが書く

【次の一手|プロの実戦】問題86-横歩取りの終盤戦

プロ棋士の実戦棋譜から、これは凄い!と感じた一手や、覚えておくと棋力向上に繋がりそうな手筋などを、「次の一手」の問題形式で紹介します。問題を解いて棋力アップを目指してください。

今回は以下の棋戦からの紹介です。

▲羽生善治竜王 △佐藤天彦名人 第76期名人戦七番勝負第5局 より

 

【問題図:▲4一飛 まで】

いま先手が▲4一飛と打ったところです。形勢は金銀を合計7枚所持している後手が優勢ですが、次の▲4四角だけは防がなければいけないところです。後手はどのように受けますか。

 (正解は下にスクロールするとあります)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

        

正解は▽4三桂です

【正解図:▽4三桂 まで】

問題図の局面から、最もやってはいけないのは▽4二金という受け方で、▲5四歩と打たれると局面が一気に紛れます。また、いきなり▽5七銀と詰ましにいくのはまだ詰みません。正確には、後手の持ち駒に「角」が追加されれば詰むという状況です。

正解は▽4三桂と打つ手で、その角を狙いながら▲4四角を防いだ一手です。先手は角を取られると詰めろになってしまうので▲2四角と逃げたいところですが、それには▽3一金打として飛車を捕まえます。(参考図1)

【参考図1:▽3一金打 まで】

飛車を捕獲されてしまうと、先手は有効な攻めが無くなってしまいます。参考図1は後手陣が鉄壁で、後手勝勢の局面です。

 

実戦は正解図以下、▲3三歩成▽3五桂▲3二と▽5七銀(図1)と進みました。

【図1:▽5七銀 まで】

この▽5七銀で先手の投了となりました。後手は▽3五桂で角を持ち駒に加えたため、図1以下は即詰みがあります。図1以下の手順は、▲6九玉▽6八金▲同金▽同銀成▲同玉▽5七銀▲7八玉▽6九銀▲7七玉▽6八角▲8八玉▽7九角成▲7七玉▽6八馬(参考図2)というのが一例の手順です。

【参考図2:▽6八馬 まで】

参考図2以下は▲8八玉▽7八銀成▲9八玉▽8八金でピッタリの詰みです。

▽3五桂と角を取った手がちょうど詰めろになるという、完璧な終盤の組み立てでした。

 

いかがでしたでしょうか?問題の感想などございましたら、コメントをいただければ幸いです。

もしよければ、以下の問題にもチャレンジしてみてください!