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20代から本格的に勉強を始め、将棋倶楽部24で六段になった将棋指しによる

【次の一手|プロの実戦】問題92-三間飛車の中盤戦

プロ棋士の実戦棋譜から、これは凄い!と感じた一手や、覚えておくと棋力向上に繋がりそうな手筋などを、「次の一手」の問題形式で紹介します。問題を解いて棋力アップを目指してください。

今回は以下の棋戦からの紹介です。

▲千田翔太四段 △菅井竜也五段 第44期新人王戦2回戦 より

                                  

【問題図:▲3三飛成 まで】

いま先手が3三飛成と、金を取りながら龍を作ったところです。3七の成桂は後手の主張点であるため、守らなければいけません。どのように守りますか。

 (正解は下にスクロールするとあります)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                                  

正解は3六角です

【正解図:▽3六角 まで】

居飛車対振り飛車の対抗型においてお互いが大駒を所持している場合、いかに大駒を攻防に効かせ、一手を一手以上の価値にしていくかが中盤以降のポイントです。

正解手の▽3六角が攻防に利かす好手で、3七の成桂を守るだけでなく、次に▽7六桂と攻めていく手を狙っています。実戦は正解図以下▲3一龍に対して、▽7六桂と狙い通りに攻めていきました。(図1)

【図1:▽7六桂 まで】

図1以下、▲同銀は▽5八角成が厳しいため▲9八玉と逃げますが、以下▽5八角成▲同銀▽9五歩と攻めていきます。(図2)

【図2:▽9五歩 まで】

図2の最終手▽9五歩は ”端玉には端歩” の格言通りの攻めです。次に▽9六歩と取り込んだ手が詰めろとなり、見た目以上に厳しい攻めになっています。正解手の▽3六角をきっかけに、後手が攻めの主導権を握る展開にすることができました。

 

ちなみに、問題図から▽3六角に代えて▽3九飛と打つのも自然な一手に見えます。(参考図1)

【参考図1:▽3九飛 まで】

正解図と参考図1の局面を比較し、正解図のほうが勝っていると考えられる点は以下の2点です。

1点目は、お互いの大駒の間に駒がいる場合は、駒がいる側が不利になりやすいというセオリーがあるからです。この場合は▽3七成桂がいる後手に、指し手の制限がかかっています。成桂を横に動かすと飛車が取られてしまいますし、飛車を横に動かすと成桂が取られてしまいます。このような局面を後手は自ら選びたくないところです。

2点目は、正解図は▽7六桂という具体的な狙いがあるのに対し、参考図1は次の狙いがハッキリとしていません。▽1九飛成と香を取るような手では、▲3七龍と桂を取られてしまいます。攻めていくなら結局▽3六角と打ち▽7六桂を狙いにしていくことになるのですが、そうであれば初めから▽3六角と打ったほうが、攻めが一手早いため良いと思います。

 

いかがでしたでしょうか?問題の感想などございましたら、コメントをいただければ幸いです。

もしよければ、以下の問題にもチャレンジしてみてください!