大人からの将棋上達ブログ

成人後に将棋を本格的に始め、24で六段になった将棋指しの

【次の一手|プロの実戦】問題107-相掛かりの中盤戦

プロ棋士の実戦棋譜から、これは凄い!と感じた一手や、覚えておくと棋力向上に繋がりそうな手筋などを、「次の一手」の問題形式で紹介します。

今回は以下の棋戦からの紹介です。

▲宮田敦史七段 △青嶋未来五段 第77期順位戦C級1組1回戦 より

                      

【問題図:▲6五角 まで】

いま先手が▲6五角と打ち、金と香の両取りをかけたところです。先手の技が決まったように見えますが、後手はここからうまい手順で切り返します。五手一組の好手順です。

 (正解は下にスクロールするとあります)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                      

正解は▽5四飛▲9二角成▽8三歩▲6八玉▽9四飛です

【正解図:▽9四飛 まで】

▲6五角に対し、当然ながら後手は金を受けなければいけません。後手は▽5四飛と飛車を角筋に入れて受けます。先手は▲9二角成と香を取りますが、そこで▽8三歩と馬筋を遮断します。正解手順の最終手▽9四飛とまわった局面は、先手の馬が詰まされている形です。

正解図以下は、▲8二馬▽7一金▲同馬▽同玉と進みます。(図1)

【図1:▽7一同玉 まで】

図1の局面は後手が駒損ながら、先手には歩切れである点や、▲3六の銀の活用が見込めていないという不安材料があります。

一方で後手は遊び駒がなくバランスの良い布陣であるため、図1の局面は後手も十分に戦える局面だと思います。あえて両取りをかけさせて馬を召し取るという、印象に残った手順でした。

 

いかがでしたでしょうか?問題の感想などございましたら、コメントをいただければ幸いです。

もしよければ、以下の問題にもチャレンジしてみてください!

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