【次の一手|プロの実戦】問題123-三間飛車の中盤戦
プロ棋士の実戦棋譜から、これは凄い!と感じた一手や、覚えておくと棋力向上に繋がりそうな手筋などを、「次の一手」の問題形式で紹介します。
今回は以下の棋戦からの紹介です。
▲杉本昌隆七段 △高崎一生六段 第77期順位戦 C級1組 より
【問題図:▽6四角 まで】
いま後手が▽6四角としたところです。ここで先手はどのように指しますか。
(正解は下にスクロールするとあります)
正解は▲5七角です
【正解図:▲5七角 まで】
▲5七角と上がる手が正解です。これは次に▲7五歩と突いて銀を取る手を狙っています。問題図ではまだ後手玉が囲いに入っていないため、先手は早めの戦いに持ち込むことができれば優勢になる可能性が高まります。
正解図以下、▽9五歩▲7五歩▽3四歩▲2五飛▽2四歩▲同角▽同金▲同飛と進行します(図1)
【図1:▲2四同飛 まで】
後手はあっさり駒損するわけにはいかないので、▲7五歩に対して▽3四歩~▽2四歩と飛車を追いかけます。対して先手はあっさり▲2四同角として、駒損ながら飛車を捌いていきます。
先手は飛車を敵陣に成り込める形にすることができ、狙い通り早い戦いにすることができました。図1は後手の手番ですが、▲7五歩の対処をしなければならないため、実質手番は先手にある局面です。以上の理由から、図1は先手が駒損ながら十分戦える局面ではないかと思います。
いかがでしたでしょうか?問題の感想などございましたら、コメントをいただければ幸いです。
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