【次の一手|プロの実戦】問題126-向かい飛車の終盤戦
プロ棋士の実戦棋譜から、これは凄い!と感じた一手や、覚えておくと棋力向上に繋がりそうな手筋などを、「次の一手」の問題形式で紹介します。
今回は以下の棋戦からの紹介です。
▲佐藤康光九段 △塚田泰明九段 第68回NHK杯テレビ将棋トーナメント より
【問題図:▽5四同歩 まで】
いま後手が▽5四同歩としたところです。局面は先手優勢ですが、ここから後手玉をどう寄せるか考えてみてください。
(正解は下にスクロールするとあります)
正解は▲1六香です
【正解図:▲1六香 まで】
▲1六香と走る手が正解です。▽同銀と取らせることで2四に香を打てるスペースを作るのが狙いです。正解図以下、▽1六同銀に▲2四香と打った手が左右挟撃の厳しい攻めになっています。(図1)
【図1:▲2四香 まで】
左右挟撃の攻めは、片側から攻めるよりも少ない数の駒で相手玉を寄せることができます。図1も先手の攻め駒がそれほど多くないのにも関わらず、後手の受けが難しいことがわかります。
図1以下▽3一玉▲5二馬と進み、見事に挟撃体制を築きます。(図2)
【図2:▲5二馬 まで】
図2から飛車を逃げるのは▲1三歩成が詰めろとなって一手一手です。先手玉には詰めろがかからないため、図2の局面は先手が勝勢です。
いかがでしたでしょうか?問題の感想などございましたら、コメントをいただければ幸いです。
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