【次の一手|プロの実戦】問題130-三間飛車の中盤戦
プロ棋士の実戦棋譜から、これは凄い!と感じた一手や、覚えておくと棋力向上に繋がりそうな手筋などを、「次の一手」の問題形式で紹介します。
今回は以下の棋戦からの紹介です。
▲永瀬拓矢六段 △福崎文吾九段 第75期順位戦C級1組11回戦 より
【問題図:▽3一飛 まで】
先手の▲1二角成に、いま後手が▽3一飛としたところです。と金に当たっていますが、先手はここでどう指しますか。
(正解は下にスクロールするとあります)
正解は▲4四歩です
【正解図:▲4四歩 まで】
▲2二馬や▲3二歩でも先手が優勢を保てる局面でしょうが、その上を行く好手がありました。それが正解手の▲4四歩です。これは▽3三飛としてと金を取れば、▲3四香と打って飛車を取る狙いです。(参考図1)
【参考図1:▲3四香 まで】
また正解図からと金を取られなければ、次に▲4三歩成としてと金攻めを狙います。実戦も正解図からと金を取らず▽4九飛と打ちましたが、▲4三歩成と二枚目のと金を作ります。(図1)
【図1:▲4三歩成 まで】
問題図から▲2二馬や▲3二歩でと金を守るよりも、はるかに効率の良いと金の守り方です。図1以下は、と金を寄せていく狙いを間に合わすことだけ考えれば良いという、非常にわかりやすい局面にすることができました。
反射的に▲2二馬や▲3二歩としてしまいそうなところ、この▲4四歩が一目で見えた方は相当強いと思います。
いかがでしたでしょうか?問題の感想などございましたら、コメントをいただければ幸いです。
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