大人からの将棋上達ブログ

成人後に将棋を本格的に始め、24で六段になった将棋指しの

僕はマルチタスクが苦手、でも将棋はいつもマルチタスク。

僕は将棋に限らず、基本1度に考えられるのは1つだけ。 並列に考えれるのは2つが限界だし、それやると思考の精度はガクンと落ちる。 それが3つ以上になったりすると、頭から湯気が湧き出ちゃうみたい。

 

モノタスクのやり取り

だから、誰かに将棋を教える機会(特にはじめたばかりの人)では、 聞いてる側の頭がマルチタスクになるような説明はなるべくしないよう心がけている。 それを続けた結果かな?最近は説明が解りやすいって言われることが増えてきた。

勝手に1人で喜んだけど、それで終わらせないように、相手の脳内マルチタスク防止のために意識してることを書いてみる。

 

相手の言葉を聞く

自分が話す前に、相手がどんな言葉を使って将棋のことを話すのか、言葉の表現を聞いてみたい。相手が理解できる言葉を使わないと、伝えたいことは伝わらない。だから、自分が話すよりも聞くことからスタートしてる。

将棋のことを伝える時、聞き側がマルチタスクになる原因って、理解できない言葉や表現が頭の中に残り続けるからだと思ってる。

 

言葉を選ぶ

伝えたいことが同じでも違う表現をすると、別の説明してるのかな?と受け取り側は誤解しちゃう。特に将棋をはじめたての人は、将棋の言葉の定義なんてよく知らないし、こっちが伝えたいことを解釈するのって難しい。だから1度のやり取りの中で、同じことを伝える時は同じ言葉、表現を使うように心がけている。

 

まず概要から

細かい変化を並べても、大抵は???が浮かぶだけ。ふ~ん・・・で終わっちゃう。まず大枠を二人で共有してからじゃないと、細かい変化は頭に入ってこない。細かい変化を並べるのって、自分の頭の中を盤上にそのまま書き出すだけだから説明側は楽。でも聞く側はしんどかったりもする。

 

全部は伝えない

1局の将棋を全部突き詰めて検討すると日が暮れる。結局何の話してたっけ?ってなっちゃう。そんな時は伝える内容のテーマを決めちゃう。あるいは数を3つまで、と制限をつけたりする。テーマや数を絞って話せば、マルチタスクが苦手な人の頭にちょっと優しくなる。

 

具体的に示す

言葉で説明しても、結局は具体例がないと伝わらないことが多い。イメージが沸かないから。将棋は初心者にとって、語学に明るくない日本人が英語とかフランス語とかを学ぶのと同じくらい意味不明な言葉がいっぱいある。それに感覚的で曖昧な表現が多すぎる。そんな時は盤上で図示してあげるのが一番。初心者に脳内将棋はちとハードルが高い。

 

理解できないのは相手のせいではない

これは心構えの問題かな。自分だけが感じてることかもだけど、将棋って強い人が偉いと思ってる人が多い気がする。検討で理解できない側が責められたり、怒られてたりするのを見たりするから。

聞いてる側が理解できないのは、100%説明してる側に問題があると思ってる。そう思えれば相手の言葉に耳を傾け、伝えるための創意工夫に意欲的になれる。

 

まとめると

  • 相手の言葉を聞く
  • 言葉を選ぶ
  • まず概要から
  • 全部は伝えない
  • 具体的に示す

そんでもって

  • 理解できないのは相手のせいではない

ということを意識しているみたい。書いててめっちゃふわふわ~っとした内容になっちゃったけど、結局は最後の心構えさえあればなんとかなると思ってる。

 

口語的な表現のほうが書きやすいかも。