【次の一手|プロの実戦】問題07ー居飛車力戦の終盤戦
プロ棋士の実戦棋譜から、これは凄い!と感じた一手や、覚えておくと棋力向上に繋がりそうな手筋などを、「次の一手」の問題形式で紹介します。問題を解いて棋力アップを目指してください。
今回は以下の棋戦からの紹介です。
▲佐藤天彦名人 △増田康宏四段 第59期王位戦予選 より
【問題図:▽1九馬 まで】
問題図では後手が▽1九馬と香車を取り、飛車取りに当てた局面です。
飛車を逃げるか、攻めを考えるか、、、次の一手を考えてみてください。
(正解は下にスクロールするとあります)
正解は▲7四桂です。
【正解図:▲7四桂 まで】
飛車取りを逃げずにこちらも飛車取りと、▲7四桂が正解でした。
以下▽7二飛▲3三歩成▽3七馬▲4三と(図1)と進みました。
【図1:▲4三とまで】
最終手▲4三とが好手です。これに対して▽同金は▲8三角(参考図1)と打ちます。
【参考図1:▲8三角 まで】
参考図1は▲7二角成▽同金▲4一飛▽5二玉▲6一銀という手順での詰み上がりを狙っており、後手に適切な受けが難しい局面です。
本譜は図1から▽2九飛▲4二と▽同玉▲2三角▽4九飛成▲8八玉(図2)と進みました。
【図2:▲8八玉 まで】
手順途中の▲2三角が厳しい一手でした。図2では後手に詰めろがかかっています。
図2以下、▽7四飛▲4一角成▽4三玉▲5二銀(図3)で投了となりました。
【図3:▲5二銀 まで】
図3以下は▽同金▲3二馬▽5四玉▲4五金で詰みです。
佐藤名人の▲7四桂からの怒涛の攻めで、後手玉を一瞬にして寄せきりました。挟撃の寄席のお手本となるような手順だったと思います。途中の▲4三とや▲2三角など、随所に好手が飛び出すなど、佐藤名人の快勝譜だったと思います。
いかがでしたでしょうか?問題の感想などございましたら、コメントをいただければ幸いです。
もし良ければ、以下の問題にも続けてチャレンジしてみてください!