【次の一手|プロの実戦】問題25ー四間飛車の終盤戦
プロ棋士の実戦棋譜から、これは凄い!と感じた一手や、覚えておくと棋力向上に繋がりそうな手筋などを、「次の一手」の問題形式で紹介します。問題を解いて棋力アップを目指してください。
今回は以下の棋戦からの紹介です。
▲青嶋未来五段 △西田拓也四段 第49期新人王戦トーナメント戦 より
【問題図:▽7一玉 まで】
先手の▲9三歩成に対し、後手がいま▽7一玉と引いたところです。後手は持ち駒に金銀が1枚ずつあり、攻め駒も▽6六馬が強力です。次に▽7八金や▽7九銀が見えていますが、先手はどう指せばよいでしょうか。
(正解は下にスクロールするとあります)
正解は▲5二歩です。
【正解図:▲5二歩 まで】
問題図では先手玉に次に詰めろがかかるため、どう受けようかと考えたのではないかと思います。しかし正解は▲5二歩と打つ手で、これが妙手です。次に▲8一角成▽6一玉▲5一金までの詰めろとなっています。▽同金、同飛のいずれも▲6四桂の追撃手があるため、取りにくい歩です。
実戦は▽7三銀打と駒を投資して受けましたが、一歩で後手の攻め駒を減らすことに成功しました。これに対し、先手も▲7七金打と受けにまわります。(図1)
【図1:▲7七金打 まで】
▲5二歩で▽7三銀打と打たせたことで、後手の持ち駒が金のみになっており、先手陣は受けにまわりやすくなりました。以下、形勢を持ち直した先手の青嶋五段が勝利を収めています。
いかがでしたでしょうか?問題の感想などございましたら、コメントをいただければ幸いです。