大人からの将棋上達ブログ

成人後に将棋を本格的に始め、24で六段になった将棋指しの

【次の一手|プロの実戦】問題25ー四間飛車の終盤戦

プロ棋士の実戦棋譜から、これは凄い!と感じた一手や、覚えておくと棋力向上に繋がりそうな手筋などを、「次の一手」の問題形式で紹介します。問題を解いて棋力アップを目指してください。

今回は以下の棋戦からの紹介です。

▲青嶋未来五段 △西田拓也四段 第49期新人王戦トーナメント戦 より

【問題図:▽7一玉 まで】

先手の▲9三歩成に対し、後手がいま▽7一玉と引いたところです。後手は持ち駒に金銀が1枚ずつあり、攻め駒も▽6六馬が強力です。次に▽7八金や▽7九銀が見えていますが、先手はどう指せばよいでしょうか。

(正解は下にスクロールするとあります)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

正解は▲5二歩です。

【正解図:▲5二歩 まで】

問題図では先手玉に次に詰めろがかかるため、どう受けようかと考えたのではないかと思います。しかし正解は▲5二歩と打つ手で、これが妙手です。次に▲8一角成▽6一玉▲5一金までの詰めろとなっています。▽同金、同飛のいずれも▲6四桂の追撃手があるため、取りにくい歩です。

実戦は▽7三銀打と駒を投資して受けましたが、一歩で後手の攻め駒を減らすことに成功しました。これに対し、先手も▲7七金打と受けにまわります。(図1)

【図1:▲7七金打 まで】

▲5二歩で▽7三銀打と打たせたことで、後手の持ち駒が金のみになっており、先手陣は受けにまわりやすくなりました。以下、形勢を持ち直した先手の青嶋五段が勝利を収めています。

 

いかがでしたでしょうか?問題の感想などございましたら、コメントをいただければ幸いです。