【次の一手|プロの実戦】問題03ー中飛車の中盤戦
プロ棋士の実戦棋譜から、これは凄い!と感じた一手や、覚えておくと棋力向上に繋がりそうな手筋などを、「次の一手」の問題形式で紹介します。問題を解いて棋力アップを目指してください。
今回は以下の棋戦からの紹介です。
▲渡辺 明棋王 △久保利明王将 第76期順位戦A級10回戦 より
【問題図:▲7五歩 まで】
いま先手が▲7五歩と応じた局面です。
先手は銀冠の堅陣ですが、ここから先手陣を一気に崩す手順がありました。
後手の狙い筋を継続する3手1組の手順を考えてみてください。
(正解は下にスクロールするとあります)
正解手順は▽7六歩▲同銀▽5六飛です。
【正解図:▽5六飛 まで】
最終手▽5六飛が狙いの一手です。
以下、▲同金▽7六角成(図1)と進みます。
【図1:▲7六角成まで】
後手は飛車を捨てたものの、先手の堅陣だった銀冠を一気に崩すことに成功しました。
次に▽6七銀や▽8五歩の継続手があり、攻めは切れません。一方、先手は受けに適した駒を持っていないため、自玉まわりを再生させることが困難な局面になっています。
後手駒損ながら、先手の飛、金、銀の働きが弱く、実戦的に後手が勝ちやすい局面と言えるのではないでしょうか。実戦もここから久保王将が寄せきり、見事勝利しました。
いかがでしたでしょうか?問題の感想などございましたら、コメントをいただければ幸いです。
もし良ければ、以下の問題にも続けてチャレンジしてみてください!