【次の一手|プロの実戦】問題54-相掛かりの終盤戦
プロ棋士の実戦棋譜から、これは凄い!と感じた一手や、覚えておくと棋力向上に繋がりそうな手筋などを、「次の一手」の問題形式で紹介します。問題を解いて棋力アップを目指してください。
今回は以下の棋戦からの紹介です。
▲野月浩貴八段 △横山大樹アマ 第44期棋王戦予選 より
【問題図:▽7七金 まで】
いま後手が▽7七金と桂馬を取った局面です。ここで先手に終盤の好手がありました。次の一手を考えてみてください。
(正解は下にスクロールするとあります)
正解は▲6七歩です
【正解図:▲6七歩 まで】
問題図の局面で、後手は▽6八飛成と指す一手が回ってくると面白い局面ですが、それを防ぐ▲6七歩が正解手となります。飛車を渡せば後手玉は詰んでしまいますので、▽同桂成か▽同金のいずれかの対応になりますが、いずれもたった1枚の歩で一手を稼がれてしまった格好です。
正解図以下、▽同金▲8一飛成(図1)と進みます。
【図1:▲8一飛成 まで】
図1は次に先手から▲8四桂が非常に厳しい攻めです。後手が攻めるとすれば▽3六桂ぐらいですが、▲3七玉▽2八桂成▲同玉(参考図1)と進みます。先手玉が安全になっておりこの攻めは逆効果です。
【参考図1:▲同玉 まで】
▽3六桂の他に有効な攻めが難しく、図1の局面で後手の投了となりました。持ち歩で一手を稼ぐ、終盤の参考になる手筋だったと思います。
いかがでしたでしょうか?問題の感想などございましたら、コメントをいただければ幸いです。
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