大人からの将棋上達ブログ

成人後に将棋を本格的に始め、24で六段になった将棋指しの

【次の一手|プロの実戦】問題54-相掛かりの終盤戦

プロ棋士の実戦棋譜から、これは凄い!と感じた一手や、覚えておくと棋力向上に繋がりそうな手筋などを、「次の一手」の問題形式で紹介します。問題を解いて棋力アップを目指してください。

今回は以下の棋戦からの紹介です。

▲野月浩貴八段 △横山大樹アマ 第44期棋王戦予選  より

【問題図:▽7七金 まで】

いま後手が▽7七金と桂馬を取った局面です。ここで先手に終盤の好手がありました。次の一手を考えてみてください。

 (正解は下にスクロールするとあります)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

正解は▲6七歩です

【正解図:▲6七歩 まで】

問題図の局面で、後手は▽6八飛成と指す一手が回ってくると面白い局面ですが、それを防ぐ▲6七歩が正解手となります。飛車を渡せば後手玉は詰んでしまいますので、▽同桂成か▽同金のいずれかの対応になりますが、いずれもたった1枚の歩で一手を稼がれてしまった格好です。

正解図以下、▽同金▲8一飛成(図1)と進みます。

【図1:▲8一飛成 まで】

図1は次に先手から▲8四桂が非常に厳しい攻めです。後手が攻めるとすれば▽3六桂ぐらいですが、▲3七玉▽2八桂成▲同玉(参考図1)と進みます。先手玉が安全になっておりこの攻めは逆効果です。

【参考図1:▲同玉 まで】

▽3六桂の他に有効な攻めが難しく、図1の局面で後手の投了となりました。持ち歩で一手を稼ぐ、終盤の参考になる手筋だったと思います。

 

いかがでしたでしょうか?問題の感想などございましたら、コメントをいただければ幸いです。

もしよければ以下の問題にもチャレンジしてみてください!

【次の一手|プロの実戦】問題53-相振り飛車の中盤戦

プロ棋士の実戦棋譜から、これは凄い!と感じた一手や、覚えておくと棋力向上に繋がりそうな手筋などを、「次の一手」の問題形式で紹介します。問題を解いて棋力アップを目指してください。

今回は以下の棋戦からの紹介です。

▲戸辺 誠七段 △森内俊之九段 第89期棋聖戦二次予選 より

【問題図:▽8四銀 まで】

いま後手が▽8四銀と打った局面です。先手は攻めを繋いでいきたいところですが、どのように攻めるのが良いでしょうか。次の一手を考えてみてください。

 (正解は下にスクロールするとあります)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

正解は▲6四角です

【正解図:▲6四角 まで】

▲6四角と打つのが正解です。仮に▽同銀だと▲7四桂▽7二玉▲6二金▽8一玉▲6四歩(参考図1)という手順があります。

【参考図1:▲6四歩 まで】

参考図1からは▽8五銀とするよりありませんが、▲3二銀が厳しく先手勝勢と言っても良い局面です。先手に▲7四桂を打たれてしまうと、後手玉はあっという間に崩壊してしまいます。

そのため、実戦は正解図より▽同角▲同歩▽7四銀と、先手から7四桂を打たせないように対応しましたが、そこで▲8六歩(図1)と攻めの要である桂を支えるのが好手でした。

【図1:▲8六歩 まで】

図1の局面は、次に▲6六桂や▲6二角などを狙いにしており、先手の攻めは切れません。

 

いかがでしたでしょうか?問題の感想などございましたら、コメントをいただければ幸いです。

もしよければ、以下の問題にもチャレンジしてみてください!

【次の一手|プロの実戦】問題52-四間飛車の終盤戦

プロ棋士の実戦棋譜から、これは凄い!と感じた一手や、覚えておくと棋力向上に繋がりそうな手筋などを、「次の一手」の問題形式で紹介します。問題を解いて棋力アップを目指してください。

今回は以下の棋戦からの紹介です。

▲三浦弘行九段 △大橋貴洸四段 第68回NHK杯テレビ将棋トーナメント 1回戦 第4局 より

【問題図:▲5三香成 まで】

いま先手が▲5三香成と攻めこんだところです。ここで後手には勝ちを引き寄せる三手一組の好手順がありました。

 (正解は下にスクロールするとあります)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

正解手順は▽9七香▲8九玉▽5三金です

【正解図:▽5三金 まで】

正解図から仮に▲同角成であれば、▽9九飛▲同銀▽同香成▲同玉▽9七香(参考図1)と進みます。

【参考図1:▽9七香 まで】

参考図1以下は、9八の地点に何を受けても▽9八香成~▽9七歩成~▽9八銀で詰んでしまいます。入手した▽5三金で香を入手した手が詰めろになっていたのです。

ちなみに、▽9七香を入れずに単に▽5三金の場合でも後手有望ですが、▲7三銀▽6一玉▲8九玉(参考図2)という粘りの変化を先手に与えるので、先に▽9七香を入れておいたほうが無難です。

【参考図2:▲8九玉 まで】

実戦は正解図以下▲7三金から後手玉を詰ましに行きましたが、わずかに詰まず後手の勝利となりました。

 

いかがでしたでしょうか?問題の感想などございましたら、コメントをいただければ幸いです。

もしよければ、以下の問題にもチャレンジしてみてください!

【次の一手|プロの実戦】問題51-雁木の終盤戦

プロ棋士の実戦棋譜から、これは凄い!と感じた一手や、覚えておくと棋力向上に繋がりそうな手筋などを、「次の一手」の問題形式で紹介します。問題を解いて棋力アップを目指してください。

今回は以下の棋戦からの紹介です。

▲稲葉 陽八段 △広瀬章人八段 第31期竜王戦1組ランキング戦 より

【問題図:▲8七玉 まで】

いま先手が▲8七玉としたところです。ここで後手に決め手がありました。次の一手を考えてみてください。

 (正解は下にスクロールするとあります)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

正解は▽6六角成です

【正解図:▽6六角成 まで】

正解図以下、先手は▲同桂と取るしかありませんが、▽8六銀▲同銀▽9五桂▲9六玉▽8六飛▲同玉▽8五歩▲7五玉▽8四銀(図1)と進みます。

【図1:▽8四銀 まで】

図1以下は▲同玉▽9四金に、▲7五玉なら▽8四金打、▲8三玉なら▽9二金までの即詰みになります。

▽6六角成が終盤の鮮やかな決め手でした。

 

いかがでしたでしょうか?問題の感想などございましたら、コメントをいただければ幸いです。

もしよければ、以下の問題にもチャレンジしてみてください! 

【大局観】01-龍を作らせてもバランスの取れた局面に

プロ棋士の実践棋譜から参考になった "大局観" について紹介します。

第74期順位戦C級2組、永瀬-藤森戦 からの紹介です。

以下の図1はよくある居飛車穴熊vs四間飛車美濃囲いの将棋の1つで、後手が▽4五歩として次の4筋突破を目指したところです。

【図1:▽4五歩 まで】

後手が4筋の飛車先突破を狙って▽4五歩としたところですが、先手の永瀬六段(当時)は大胆に▲8八銀(図2)と穴熊のハッチを閉めました。

【図2:▲8八銀 まで】

何と4筋を受けません。。。

図2以下、▽4六歩▲2四歩▽同歩▲4六歩▽同飛▲2二歩▽4九飛成▲2一歩成▽4七歩と進みます。(図3)

【図3:▽4七歩 まで】

相手にだけ飛車を成り込まれた上に、次にと金作りを見せられています。先手がまずそうな局面に見えますが、永瀬さんは以下のような見解を示しています。

端歩が伸びてなく端攻めがありません。龍は作られますが桂香が拾える展開。穴熊の堅さで十分戦える分れですね。

図3以下は、▲5五銀▽8五桂▲8六角▽5五銀▲同歩▽7三銀打▲7五歩▽同歩▲同角(図4)と進みました。

【図4:▲同角 まで】

図3では後手に▽4七歩成と、と金作りを見せられまずそうでしたが、図4まで進んでみると、自玉がしっかりしており、かつ駒得である先手を持ってみたいという人が多いかもしれません。龍を作らせてもバランスの取れた局面になるとは驚きです。

再び図1を見てみましょう。

【図1(再掲):▽4五歩 まで】

図1で反射的に4六の地点の補強を考えてしまいそうなところ、双方の陣形や端歩の関係、その後の展開などを分析し、"4筋を受けない"という判断をしています。

盤上の部分ではなく全体を観るというのは、参考になるのではないでしょうか。

 

当記事の永瀬さんの見解は以下の書籍からの引用です。参考にできる大局観が盛りだくさんですので、興味のある方はぜひ手にとってみてください。

全戦型対応版 永瀬流負けない将棋 (マイナビ将棋BOOKS)

全戦型対応版 永瀬流負けない将棋 (マイナビ将棋BOOKS)

 

上記棋書については、以下の記事で詳しく紹介をしています。

もしよければ読んでみてください。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

【次の一手|プロの実戦】問題50-居飛車力戦の終盤戦

プロ棋士の実戦棋譜から、これは凄い!と感じた一手や、覚えておくと棋力向上に繋がりそうな手筋などを、「次の一手」の問題形式で紹介します。問題を解いて棋力アップを目指してください。

今回は以下の棋戦からの紹介です。

▲飯島栄治七段 △斎藤明日斗四段 第44期棋王戦予選 より

【問題図:▲3四馬 まで】

いま先手が▲3四馬としたところです。後手は取られそうな4五の桂をどう処置すれば良いでしょうか。この取られそうな桂馬を生かす、三手一組の好手順がありました。

 (正解は下にスクロールするとあります)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

正解手順は▽9五角▲5八玉▽5六銀です

【正解図:▽5六銀 まで】

まず▽9五角と王手して▲5八玉と寄らせます。そこで▽5六銀と出るのが好手順です。最終手▽5六銀が、4五の桂を守りながら玉頭攻めを見せた攻防手となっています。これを▲同歩とすると▽4四飛が詰めろ馬取りになってしまいます。(参考図1)

【参考図1:▽4四飛 まで】

参考図1から▲同馬は▽5七銀で一手詰みです。

実戦は正解図より、▲4八金▽8四角▲4五馬▽同銀(図1)と進み、タダで取られそうだった4五の桂と、先手で最も働いていた馬との交換になるという大戦果を得ることができました。

【図1:▽同銀 まで】

 

いかがでしたでしょうか?問題の感想などございましたら、コメントをいただければ幸いです。

もしよければ、以下の問題にもチャレンジしてみてください!

【次の一手|プロの実戦】問題49-横歩取りの終盤戦

プロ棋士の実戦棋譜から、これは凄い!と感じた一手や、覚えておくと棋力向上に繋がりそうな手筋などを、「次の一手」の問題形式で紹介します。問題を解いて棋力アップを目指してください。

今回は以下の棋戦からの紹介です。

▲澤田真吾六段 △出口若武三段 第49期新人王戦トーナメント戦 より

【問題図:▲8三金 まで】

横歩取りの最終盤の局面です。いま先手が▲8三金と打ったところ。後手玉の状態を見極めて、次の一手を考えてみてください。

 (正解は下にスクロールするとあります)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

正解は▽3九銀です

【正解図:▽3九銀 まで】

まず問題図の局面が後手玉が詰めろか見極めが必要ですが、現状は詰めろではありません。そこで、駒を渡さずに詰めろをかける▽3九銀が正解になります。(取れば▽6七銀からの3手詰めなので取ることができません)

実戦は▲4一飛▽5一金と進んで図1の局面です。

【図1:▽5一金 まで】

後手に金を使わせたことで一時的に先手の詰めろが外れました。

しかし図1以下、▲3九金▽4一金と進んで図2の局面です。

【図2:▽4一金 まで】

再び先手に▽4八飛以下の詰めろがかかってしまいました。図2の局面は先手に適切な受けがありません。実戦も図2以下▲8二金▽同飛(図3)の局面は後手玉が不詰であり、先手が投了しています。

【図3:▽同飛 まで】

▽3九銀が自玉の不詰を見切った上での寄せの決め手でした。

 

いかがでしたでしょうか?問題の感想などございましたら、コメントをいただければ幸いです。

もしよければ、以下の問題にもチャレンジしてみてください!

【次の一手|プロの実戦】問題48-三間飛車の終盤戦

プロ棋士の実戦棋譜から、これは凄い!と感じた一手や、覚えておくと棋力向上に繋がりそうな手筋などを、「次の一手」の問題形式で紹介します。問題を解いて棋力アップを目指してください。

今回は以下の棋戦からの紹介です。

▲鈴木大介九段 △豊島将之八段 第89期ヒューリック杯棋聖戦決勝トーナメント より

【問題図:▲3八桂 まで】

いま先手が▲3八桂と打ったところです。最終盤の複雑な局面ですが、後手はどう指すのが良いでしょうか。

 (正解は下にスクロールするとあります)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

正解は▽2六銀打です

【正解図:▽2六銀打 まで】

問題図の局面では、後手はまだ詰めろではありません。そのため、詰めろをかけることができれば後手が勝ち筋に入ります。

正解手の▽2六銀打は詰めろです。超手数ですが、▽2八金▲同金▽同龍▲同玉▽2七金▲3九玉▽2八金打▲4九玉▽3八金上▲5八玉▽6六桂▲6九玉▽7八桂成▲5八玉▽4八金▲同玉▽5七金(参考図1)という手順です。(他の逃げ方もいずれも詰み)

【参考図1:▽5七金 まで】

実戦は問題図より▽2二銀打から詰ましに行きましたが、不詰みで先手が投了しています。

ちなみに、問題図から受けにまわる▽3二飛は安全勝ちで有力そうに見えますが、以下▲2二銀打▽同飛▲同銀不成▽同飛▲5二飛(参考図2)と王手馬取りをかけられ、仕切りなおしの展開となってしまいます。▽2六銀打と詰めろをかけるのが解りやすい勝ち方でした。

【参考図2:▲5二飛 まで】

 

いかがでしたでしょうか?問題の感想などございましたら、コメントをいただければ幸いです。

もしよければ、以下の問題にもチャレンジしてみてください!

【次の一手|プロの実戦】問題47-四間飛車の終盤戦

プロ棋士の実戦棋譜から、これは凄い!と感じた一手や、覚えておくと棋力向上に繋がりそうな手筋などを、「次の一手」の問題形式で紹介します。問題を解いて棋力アップを目指してください。

今回は以下の棋戦からの紹介です。

▲豊島将之八段 △阿久津主税八段 第59期王位戦挑戦者決定リーグ白組  より

【問題図:▲6九銀打 まで】

いま先手が▲6九銀打とした局面です。先手玉は端が広くすぐには寄らなそうな陣形です。一方で後手玉には▲7一金から確実な攻めがあるため、先手優勢に見えますが、ここで後手が形勢を急接近させる寄せの好手順がありました。五手一組の手順です。

 (正解は下にスクロールするとあります)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

正解手順は▽9六桂▲同香▽6九龍▲同銀▽9九銀です

【正解図:▽9九銀 まで】

思わず、カッコいい。。。と言ってしまいそうな、派手な手順です。

初手の▽9六桂は、先手の上部への逃げ道を防ぎながら、最終手▽9九銀のスペースを作った手です。上部への逃げ道を塞いでみると、案外先手玉が狭く寄りそうな陣形に見えてきます。▽6九龍として銀を入手し、入手した銀を▽9九銀と打ち込みます。

正解図以下▲同玉▽7九馬(図1)と進んだ局面は、次に先手玉に詰めろがかかっているのに対し、後手玉はまだ詰めろではありません。攻めの速度が逆転し、形勢不明となった局面と言えるでしょう。

【図1:▽7九馬 まで】

図1以下は▲8七飛▽6一銀▲9七銀(図2)と進みます。

【図2:▲9七銀 まで】

攻め駒不足の後手は▽6一銀として、質ゴマである金を入手します。▲9七銀と打ったところで▲同角成は、▽同金▲同飛成に▽9八金▲同玉▽8九角▲同飛▽9七金▲9九玉▽8九馬▲同玉▽8八飛▲7九玉▽8七桂(参考図1)という手順で詰みがあります。

【参考図1:▽8七桂 まで】

実戦は図2以下、▽6九馬としたため▲6一角成で先手が勝ちになりましたが、▽6二金打(参考図2)としておけば互角の形勢だったようです。

【参考図2:▽6二金打 まで】

実戦では敗れたものの、阿久津八段の華麗な寄せの手順でした。

 

いかがでしたでしょうか?問題の感想などございましたら、コメントをいただければ幸いです。

もしよければ、以下の問題にもチャレンジしてみてください!

【次の一手|プロの実戦】問題46-横歩取りの中盤戦

プロ棋士の実戦棋譜から、これは凄い!と感じた一手や、覚えておくと棋力向上に繋がりそうな手筋などを、「次の一手」の問題形式で紹介します。問題を解いて棋力アップを目指してください。

今回は以下の棋戦からの紹介です。

▲谷川浩司九段 △高見泰地六段 第31期竜王戦4組ランキング戦  より

【問題図:▽1四歩 まで】

いま後手が▽1四歩としたところです。ここで先手に攻めの好手順がありました。次の一手を考えてみてください。

 (正解は下にスクロールするとあります)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

正解は▲9五角です

【正解図:▲9五角 まで】

正解は▲9五角です。飛車を逃げられて継続手が無いように見えますが、正解図以下▽8二飛▲7三角成▽同銀▲3四桂(図1)が狙いの手順でした。

【図1:▲3四桂 まで】

図1以下▽3一玉▲6五桂▽6四銀▲2二桂成▽同玉▲2三歩▽同金▲3四銀(図2)と進行します。

【図2:▲3四銀 まで】

途中▲6五桂が好手でした。▽6四銀とさせたことにより、最終手▲3四銀をより厳しい手にしています。図2で▽同金は▲同飛(参考図1)が次の▲3三桂成と▲6四飛の両狙いとなります。

【参考図1:▲同飛 まで】

実戦では▽2五桂と対応しましたが、以下▲2三銀成▽同玉▲3一飛成と進行し、先手大優勢となりました。(図3)

【図3:▲3一飛成 まで】

▲9五角からの見事な手順だったと思います。

 

いかがでしたでしょうか?問題の感想などございましたら、コメントをいただければ幸いです。

もしよければ、以下の問題にもチャレンジしてみてください!

【次の一手|プロの実戦】問題45-四間飛車の中盤戦

プロ棋士の実戦棋譜から、これは凄い!と感じた一手や、覚えておくと棋力向上に繋がりそうな手筋などを、「次の一手」の問題形式で紹介します。問題を解いて棋力アップを目指してください。

今回は以下の棋戦からの紹介です。

▲高見泰地五段 △羽生善治竜王 第11回朝日杯将棋オープン戦本戦 より

【問題図:▲3九角 まで】

いま先手が▲3九角としたところです。ここで後手の次の一手を考えてみてください。

 (正解は下にスクロールするとあります)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

正解は▽2九成香です

【正解図:▽2九成香 まで】

後手は玉頭を攻められているため、▽7五桂など馬筋を止める手を考えたいのが自然です。ですが、正解は▽2九成香と玉頭攻めを無視して角取りにする手です。実戦は正解図より▲8四歩▽7二銀(図1)と進みましたが、先手の持ち駒には桂と歩しかなく(前に効く駒が無い)意外と厳しい攻めがありません。そうなると▽3九成香と角を取る手が間に合う展開になってきます。

【図1:▽7二銀 まで】

攻め駒不足の先手は、図1以下▲7六金として金を攻めの応援に送りましたが、当然▽3九成香と進みます(図2)

【図2:▽3九成香 まで】

図2で▽3九成香と取ったことで、4八の馬の紐が外れてしまいました。そのため先手は▲3九馬と馬を逃げなければいけませんが、そこで▽6六桂として玉頭に効いている馬筋を遮断します。(図3)

【図3:▽6六桂 まで】

問題図の局面で桂を打つのと、図3を比較してみてください。問題図でソッポにいた成香が図3では先手の角と交換になりました。それだけではなく、馬が2段目から逸れたことで1八の飛車の効きが通り、▽6六桂が非常に厳しい攻めの手にもなっています。

▽2九成香が中盤の決め手で、実戦も後手が快勝しました。

 

いかがでしたでしょうか?問題の感想などございましたら、コメントをいただければ幸いです。

もしよければ、以下の問題にもチャレンジしてみてください!

【次の一手|プロの実戦】問題44-角換わりの中盤戦

プロ棋士の実戦棋譜から、これは凄い!と感じた一手や、覚えておくと棋力向上に繋がりそうな手筋などを、「次の一手」の問題形式で紹介します。問題を解いて棋力アップを目指してください。

今回は以下の棋戦からの紹介です。

▲中村太地王座 △佐々木勇気六段 第31期竜王戦3組ランキング戦 より

【問題図:▲2五歩 まで】

いま先手が▲2五歩と打った局面です。▽同歩は▲同銀で先手の攻めに勢いがつきますので、後手も攻めの手を考えたいところです。後手の次の一手を考えてみてください。

 (正解は下にスクロールするとあります)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

正解は▽8八歩です

【正解図:▽8八歩 まで】

▽4四角などを読まれた方は非常に筋が良いと思います。▽4四角の前に▽8八歩と打つのが急所です。▲同金は壁型になってしまうので、▽6五桂▲6六角▽5七歩のように、逆サイドから攻められるのが気になるところです。(参考図1)

【参考図1:▽5七歩 まで】

よって、実戦は正解図より▲同玉としましたが、そこで▽4四角(図1)が痛打です。

【図1:▽4四角 まで】

▽8八歩を効かすことで、この角打ちがより厳しい手になっています。

実戦は図1以下▲9八玉と逃げましたが、▽6五桂と畳みかけ、以下は後手の佐々木六段が快勝しています。

 

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